まめもやしの映画短評

原稿用紙1枚分の映画の感想をつづります。

『ハウス・オブ・グッチ』

⁡「キャスト・オブ・リッチ」な極上エンタメ

『ハウス・オブ・グッチ』ポスター

GUCCI」の商品を買ったことがない私にとって、一族の顛末など知るよしもなかったのだが、まるでフィクションのように楽しめる物語だった。

しかしながら本作の最たる魅力は、なんと言っても豪華俳優たちの演技合戦だろう。アル・パチーノを筆頭にしたオスカー俳優たちのクセの強い演技に魅了される。

しかし、彼らを差し置いて圧倒的なのがレディー・ガガ。野心家の一言では片付けられない「アウト・オブ・コントロール」な妻パトリツィアを熱演した。

豪華な装飾と衣装のきらびやかさは、見る人が見ればそれだけでも楽しめるはず。ブランドに無縁な私ですら、グッチというブランドに人知れず興味が湧いていた。

80歳を超えてもなお新鮮な映像をみせてくれる巨匠リドリー・スコットには頭が上がらない。演技・美術・ロケーションともに極上のエンターテイメントとなっていた。